独自のアイデアで休校中の教職員の勤怠管理にもCOCOOを活用|横浜市立横浜総合高等学校(後編)


ーーー休校中には使い方を工夫して、生徒ではなく先生方の出勤連絡に使用したとお聞きしました。詳しく教えていただけますか。


前田副校長:コロナでの臨時休業期間中に在宅勤務をする場合、先生方の勤務状況を把握する必要がありました。勤務開始と終了を電話などで確認する必要があり、これは大変だと。


そこで教職員を全員登録して、電話連絡の代わりにCOCOOを活用しました。朝からCOCOOで連絡が届きますが、何もしなくていいのです。100人以上の教職員の勤務状況がスムーズに把握でき、本当に助かりました。勤務ではなく今日は年休です、ということも書くようにしたので、後々の処理もかなりスムーズで。


ーーー確かに、それが全て電話連絡だったと考えると恐ろしいですね。


髙木先生:休校に入る前日は、どうやるんですかと先生方はすごい騒ぎでしたけど(笑)。苦労した甲斐はあったなと思います。使うことで慣れて、これはいいぞと便利さを実感してくれたと思うんです。

ーーー欠席連絡について、ひとつ気になる点があります。高校生ともなると、生徒が自分のアドレスを登録して勝手に欠席連絡をしてしまう、ということはないでしょうか。


髙木先生:必ず保護者のアドレスで登録をお願いしています。ただ、家庭によって様々な事情があるのも現実です。そこで、生徒ひとりにつき三件までアドレス登録できるので、お父さん、おばあちゃん、本人、というように登録しているケースもあります。


COCOOの良いところは、本人が勝手に欠席連絡したとしても、他の二人にも自動で共有されるようになっているんです。この機能はすごくいいなと思っています。見た目は大人のようでも、保護者のもとで学校に通っている子どもですから。保護者へのフィードバックは必要だと思います。

ーーー高校生ならではの難しさもありそうですね。


前田副校長:PTA会費をCOCOO導入に使えることになった最大の理由は「保護者に直接お知らせが届く」ということです。プリントは絶対に持って帰ってこないと保護者の方はおっしゃっていました。


ーーーこの学校ならではのご苦労も多いのではないかと思いますが、子どもたちと向き合うに当たって、先生方が大切にしていらっしゃることをお聞かせいただけますか。


髙木先生:ひとりも取りこぼさない、ということです。様々な家庭環境の子がいる中でも、きちんと全員を見ていきたいと思っています。COCOOさんのサービス開発の基本にも「誰ひとり取り残さない」という想いがあると聞いて、ああ、うちの学校と同じだ、と思いました。メールだと正直、うまくやり取りできない家庭もあるんですね。それがCOCOOなら電話でもお知らせを読み上げてくれるし、欠席連絡も自動音声でできます。

ーーー髙木先生は担任も持っていらっしゃるんですよね。


髙木先生:はい、保護者にはCOCOOでお知らせが入ったら、必ずご家庭で話題にしてくださいとお願いしてあるんです。反抗期だったとしても、親から声をかけて、うん、だけでもいいから何か反応を得られるように。家庭でのコミュニケーションを増やしたいなと思っています。


ーーー生徒さんからCOCOOについて何か言われることはありますか。


髙木先生:「先生、昨日COCOOで何送ったの」と聞かれて、「お母さんに聞いて」って返したり(笑)。保護者に連絡をして、回答を本人からいつまでに私に言うように伝えてください、という風にすれば、必然的に何かやり取りが発生すると思うんですよね。保護者に直接伝えられるので、担任としてもすごく助かっています。

ーーー前田副校長は、どんな想いをお持ちですか。


前田副校長:学校をもっとオープンに、みんなにわかってもらいたいという想いがあり、COCOOはそのひとつの手段だと思っています。高校は特に、合格したら預けっぱなしという感じもあると思うんですよね。そこで、学校の取り組みや様子を色々と発信して、親子でこの学校を好きになってもらい、楽しく通ってもらえるといいなと思います。


ーーーそれでアンケートも活用して、コミュニケーションを取っていらっしゃるんですね。


前田副校長:そうですね、それも生徒を通してじゃなくて、ダイレクトに保護者とつながれるのもすごくいいと思っています。小学校は近所にあって身近ですけれども、高校は色々なところから通ってくるので遠くて、保護者も入学式や年に一回の面談でしか足を運ぶことはなかったりします。子どもがどんな学校に行って、どんな活動をしているのか、COCOOを通してお知らせしたいなと思っているんです。

ーーー小市校長は、今どのように感じていらっしゃいますか。


小市校長:まずCOCOOの良さでいうと、職員の働き方改革に大きく貢献してくれています。特に電話について、学校は企業と違って電話が個々の席にはないんですよね。電話のあるところまでいちいち移動したりするわけです。COCOOはメールでのやりとりが可能なため、電話が混んで通じない、聞き違いをする、途中で切るなどのトラブルがありません。


それから、先ほど印刷物の話もありましたが、印刷して配る手間や届かないなどの問題がなく、一斉に送れる、回答も取れる、集計もできるということで相当な時間を短縮しています。働き方改革にCOCOOは必要なアイテムです。


注意すべき点としては、文字での伝達は誤解を生むこともあるわけです。短ければ短いほど誤解されることもあるので、それを防ぐために第三者の目として副校長がメールの文章を確認しています。メールが誤解されると、誤解を防ぐための仕事が増えちゃうわけですから。いいシステムがあって、その使い方をしっかり覚えることで、さらにシステムが生きていくのではないかと思います。

ーーー最後に、学校経営にあたって大事にしていらっしゃることは何でしょうか。


小市校長:この学校では「体験」を大事にしています。今の時代、若者の離職問題や、引きこもりの数も増加しているような状況です。コミュニケーションが大切です。学校の外で何か「体験」をすることによって必然的に他者とのやりとりが生まれ、社会的な機能が身につく。身につけたコミュニケーション力は、卒業して社会に出た時に、楽しく仕事をしていける大きな財産となります。


そのような考えから、地域の掃除や、県外での農業や漁業体験、その地域の物産を近くの商店街で販売して地域に還元する体験など、大小の様々な取り組みをしています。体験をする中で生徒が自己存在感を感じ、人と一緒にものを売ることで挨拶やお金のやり取りなどのコミュニケーションができるようになる、そして課題解決力もつきます。

ーーー「体験」から社会的な力を身につけていくんですね。


小市校長:例えば家族旅行をしたことがないとか、家族で外食をしたことがないという生徒もけっこういます。子どもって何か体験をして、大きいなあ、すごいなあと感動して、そこからいろいろなことに興味を持つということも多いと思うんです。体験をしたことが少ないと身の回りの世界も小さくなり、異質なものを見て感動することも少なくなります。


昔は自営業の家庭も多かったので、親が商売をしている姿を見ることができました。でも今は九割がサラリーマン家庭なので、親のやってることもわからないし、自分も経験したことがないし、すごく世界が狭くなっています。そして自分の狭い世界が常識で、それ以外が非常識だと思ってしまうのです。


自分の方が常識とは限らないと気づけばいいのですが、なかなかそこに気づきません。だからみんなで同じ体験をして、常識を合わせていくような経験が必要なんですよね。それによって、社会的な感覚を身につけて、いろんな人と付き合えるようになる。この学校で、生きていく力をつけていって欲しいなと思っています。


インタビュー後に校舎を案内していただきましたが、広々とした教室と、パソコンなど設備の充実ぶりに驚きました。また、県外での様々な体験プログラムは、小市校長がご自身で現地とやりとりをして企画していらっしゃるそうです。机に向かう勉強だけではなく「体験」を重視することの意味をお伺いし、この学校なら子どもだけでなく大人でも視野が広がるのではないかと感じました。

取材・文 橋本里香子

学校連絡・情報共有サービス COCOO(コクー)

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